春工務店
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建築現場日記

昨年好評を戴きました、北区K様邸の『建築現場日記』に引き続き、今年は上京区のS様邸で『建築現場日記U』を
スタートします。S様邸は、地下1階、地上木造3階にルーフバルコニー付で、ホームエレベーターも設置する、まさに
都市型住宅です。ただ、反して外観や内観は、京都らしさを残したデザインで計画しております。前回は木造2階建て
でしたから、比較してご覧頂けますと、工事内容の違いも良く解ると思います。更新も出来るだけ迅速にして内容を
細かくお伝え出来ればと考えておりますので、楽しみにご覧下さいませ。


3月  4月  5月  6月  7月  8月  9月  10月  11月  12月  1月 2月

 07年9月23日〜:外壁部分断熱作業の続き 

 内部の木下地工事と並行して、外部の断熱工事も進んでます。壁の断熱は基礎部分の上から張り上げていく訳ですが、前回の建築現場日記でもご紹介しましたように、基礎付近の構造用合板に無害な防蟻剤の『エコパウダー』を塗布[写真で黒く見える部分です]します。次に壁の断熱材ですが、基礎部分以外はミラフォーム[ポリスチレンフォームBV種]の50oを使用しますが、基礎上から45p部分は防蟻断熱材の『スタイロフォームAT』を施工します。ミラフォームと比較すると若干、断熱性能は落ちますが、木造の大敵である白蟻対策は絶対条件ですから、この断熱材を使用しています。
 作業は2日ほどで完了しましたが、やはり、京都市内は狭小間口の現場が多く、隣家とのクリアランスも最低限しかとれません。未だ計画段階で初めて計画図面を、お見せすると大抵のお客様が木造芯から隣地境界までの距離を見られて『こんなに空けるの?』と、言われますが、木造芯から隣地境界まで50pあっても、壁の仕上がりから考えると35pほどしか有りません。この距離が最低限だと思いますが、2階建てや3階建てで、2、3階までその距離では仕事は出来ません。隣家の状況にもよりますが、最低60pは必要になると思います。確実な作業をしようと思いますと、十分な作業スペースが確保されるに越した事はございませんが、ただでさえ『鰻の寝床』と言われる京都の土地ですから、極力、建物間口を確保したいという、お施主様の気持ちも理解出来ますから、状況に応じて、判断しております。また同じ建物間口でもプランにより、間口の狭さを感じない事も出来ると思いますので、そういう提案もさせて頂いております。


エコパウダーとスタイロフォームAT
エコパウダーとスタイロフォームAT

隣家と間で狭小での断熱作業
隣家と間で狭小での断熱作業


 07年9月21日:給排水工事仕込み配管 

 木下地工事も順調に進んでおりますので、本日は設備機器の給排水管を仕込む工事が入りました。事前に、お打合せで決めた設備機器の給排水図面に則り、配管をしていきます。ただ、当店では工期が他社さんより長い為、希に決定している設備機器が廃番や変更になったりします。昔ほどではないですが、各メーカー1年毎にはリニューアルされたり新製品を追加されたりで、カタログが一新されます。この転換期にあたると、やはり、お施主様も新製品を見られ、そちらが気に入り、急遽変更なんて事もあります。この時は、既に配管してありますので、一度施工した壁を捲ったりして、配管をやり直す事があります。苦労しますが、出来るだけお施主様の希望に応えたいと思うので致し方ないかと思います。


キッチン仕込み配管
キッチン仕込み配管



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 07年9月19日〜:3F内装下地工事 

 地下室に並行して3Fの内装下地工事も進めています。後々、ご紹介しますが、当店の大工が2名になりました。新体制でスタートした時は、棟梁のYAMAZAKI 1人だけでしたが、今は、そのYAMAZAKI の後継者?の息子が、今までは他の工務店で棟梁として仕事をしておりましたが、前回の現場から当店のメンバーになりました。YAMAZAKI Jr.です。今後は、現場により2名で仕事をして貰う時と、各々単独で仕事をして貰う事になると思います。
 1枚目の写真は3Fの天井下地ですが、地下室・防音室の下地と比べて頂きますと、防音室の下地材が太い事が解ると思います。写真に黒く見えていますのが、階上の振動を和らげ、音を軽減させる為の『防震吊り木』です。3Fなのに?と思われるかも知れませんが、S様邸は屋上がございますので、屋上にあたる部分の天井下地には『防震吊り木』を使用しています。
 また、S様邸は1〜3F共にWCが有ります。2枚目の写真は3FのWCの床材の写真です。今回のS様邸では、水廻りはクッションフロアーでもなく、Pタイルでもない、この木質床材を使用しています。この製品は、松下電工製の『オーマイティフロア・ジグノ』という製品で、性能としては、耐クラック、耐キャスター、耐へこみ傷、耐すり傷、耐摩耗、車いす対応、床暖房対応で、耐汚染、耐アンモニアの性能も持ち、ワックス不要の、万能フロア材です。水廻りに使用する時は、サネ部分に水が凍みないようにコーキングを施しながら施工していきます[写真にコーキングガンが写ってますね]。ジグノというのはオーマイティフロアの中でも抽象柄[石目調]が有りますので水廻りにも良く合いますね。因みにS様邸の他の床材も同じくオーマイティフローリング【フロアとフローリングは違います。フロアは大抵3×6尺板で床板の溝が付けてあるタイプの床材です。フローリングは1枚、1枚施工していく床材です。ですから、フロアはフローリング調と言った方が正しいかも知れません】を使用していますが、玄関や一部床材は、フローリングの無垢材の厚みが2oもある厚張りタイプの高級フローリングを使用しています。


3F天井下地・防震吊り木
3F天井下地・防震吊り木

水廻り床材
水廻り床材


 07年9月19日〜:地下室下地工事の続き 

 地下室の木下地工事が途中なので、切りが付くまで作業を進める事になりました。S様邸の地下室には、2部屋ありまして、1室は食品等が置けるストックルームになります。もう1室が、ご主人様の趣味のオーディオルームになります。地下室という事で外部に対しての音の漏れは、さほど考えなくて良いのですが、逆にフラッターエコー等の悪い反響音が懸念されます。その為、地上に防音室を作るのと、殆ど同様の仕様で防音・吸音仕様にする必要があります。音響用の建材は、松下電工と大建から販売されていますが、当店では大建の製品をチョイスする事が多いですね。種類や考え方で松下電工を凌いでいると思います。天井は、野縁といわれる下地材を入れてその上に防音用のボード、またその上に吸音防音用の仕上げ材という具合に構成されます。防音用のボードや仕上げ材の重量がある為、この下地の野縁は通常の天井下地に使用する約33o角の木材では無く、45o角の木材を455oピッチで使用します。流石にガッシリとしたイメージですね。床は構造用合板12oの上に床仕上げ材を施工します。この点は、階上の部屋でない分、構成部材が少なくて済みました。階上の部屋なら、あと2ピースは施工しないと音漏れがあります。
 仕上げの床材を施工した後に養生材を施しますが、前回の現場より当店では、大建の『吸ホル養生ボード』を使用しています。この養生ボードの基板はインシュレーションボードですが、表面に通気性撥水剤が塗布されていて、万一の水濡れにも床材を汚さない利点がある事と、厚みも6o有り、クッション性が良く、床を傷つけにくい事があります。また、名前の通り、裏面にホルムアルデヒド吸着処理が施してあり、僅かなホルムアルデヒドも工事中に吸着してくれる事も利点でしょう。当然ながら当店ではF☆☆☆☆の建材しか使用しておりませんが、天然の材料で無塗装で無い限り、人体に影響のないレベルですが、僅かでもホルムアルデヒド等の飛散は有りますので、そういう意味でも、この養生ボードを使用しています。


地下室・防音室天井下地
地下室・防音室の天井下地

地下室:床材養生
地下室:床材養生


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 07年9月18日:中間検査 

 本日は検査機構の現場立会による中間検査の日です。予定していた時間に検査員が2名来られ、各部位の構造が申請書通りか、金物は正確に取り付けてあるか、構造用合板の釘のピッチや、その種類なども細かくチェックしていきます。それ以外の土地のサイズや、建物と境界との距離、各階の高さ等々、申請書通りかをチェックしていました。
 いつもながら、構造は全く問題ありませんから、直ぐにOKが頂けましたが、一部、見解の相違点があり、その部分の協議に2日ほど掛かりました。結果、20日に『中間検査合格書』と現場の建築確認の表示部分に貼るステッカーを頂きました。
 検査を受けるまでは、当然、構造部分や、取り付けた金物が見えるようにする必要が有りましたから、木工事の内装下地工事に進めませんでしたが、これで、次の段階に進めます。やれやれです。


中間検査風景
中間検査風景

中間検査合格証
中間検査合格証

中間検査合格証ステッカー
中間検査合格証ステッカー


 07年9月12日〜18日:地下室下地工事・外壁部分気密断熱作業の続き 

 予定していた中間検査がずれ込んだ為、棟梁は検査には関係のない地下室の木下地工事に着手しました。鋼材のチャンネルに予め木桟が取り付けてありますので、それに下地を打ち付けますが、こういう製品ですからレベルが正確に出ている訳ではなかったので、下地で調整をしながらの作業になりました。
 また、外壁部分の気密テープも構造用合板のつなぎ目、サッシ廻り共、ほぼ貼り終えて、外部の壁断熱工事の準備として、基礎部分に防蟻防腐材の受け材を打ち付けて、かつ、フクビ製のアリダンテープを施しました。月末より断熱材張りの作業に入る予定です。


地下室の内装下地木工事
地下室の内装下地木工事

基礎上の壁断熱材受け材
基礎上の壁断熱材受け材


 07年9月10日〜12日:中間検査申込準備・13日申込 

 今年の6月20日に建築基準法が改正され、今、次に着工する現場の建築確認関係が、大変な作業量になって、てんてこ舞い状態です。それは、追々、お話しするとして、今回のS様邸は改正前でしたから、今までのように中間検査の申込をしようと、確認検査機構に連絡しましたら、ミルシートや、基礎の配筋写真を提出しないと受け付けないとの事…。
 以前も中間検査の段階で基礎の配筋写真は見せていましたが、それは検査日に現場で見せるだけでした。今回からは、事前の提出が必要になったという訳です。他にミルシートも必要との事。ミルシートとは、一般的に検査証明書といわれるもので、鋼材関係で主に扱われているものです。今回のS様邸は地下室が鋼製地下室ですから、地下室の鋼板のミルシートと、ボックスとボックスをジョイントしているハイテンションボルトのミルシート、また、基礎の鉄筋、コンクリートのミルシートが必要でした。本来、中間検査を11日頃に予定していたのですが、その資料を収集するのに時間が掛かり、13日に申し込みましたが、翌日の14日は駄目という事で、連休明けの18日になりました。検査を受けるまで次の工程に進めない部分もありますので、段取りを組み直す必要がありました。因みに現場の写真は、この日記の事もあり、かなり細かく撮影していましたので、地下室工事から基礎工事までの大量の写真を添付して提出しました。


ミルシート
ミルシート


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 07年9月10日:外部建具【サッシ】の障子建て込み 

 本日、漸く外部建具【アルミサッシ】の障子が入りました。これで、雨も防犯上も安心です。サッシは今回より、三協立山アルミのマディオJを採用しております。これは、アルミと樹脂の複合サッシで、高断熱高気密用サッシになります。室外側は耐候性に優れているアルミで、室内側は断熱性に優れている樹脂製です。また、外部のアルミカラーは統一して、室内側の樹脂の色を部屋に合わせて変えられる事もメリットですかね。
 組み合わせるペアグラスは旭硝子製品で、使用する箇所によりペアグラスの種類を変えています。人の侵入の恐れのある窓は、全て防犯ガラスのペアグラスにしてます。これはペアグラスの内、1枚が合わせガラスになっていて、ラミネートがサンドされています。このガラスだと、万一、侵入しようとガラスを割っても貫通出来ませんから、クレセントを回して窓を開ける事が出来ません。1階の窓やバルコニー、屋上の窓はセキュリティペアグラス【旭硝子の場合ラミセーフという商品名です】になっています。防犯も自主対策が必要な時代ですね。ただ、そんな世の中だという、もの悲しさはありますが…。
 また、他のガラスはエコガラスになっています。これは高遮熱断熱Low-Eペアグラスと言うもので【旭硝子の場合、サンバランスという商品名です】、通常のペアグラスと違い、外部側のガラスに特殊金属膜が貼り付けてあり紫外線や熱の侵入を防ぎます。外断熱住宅のような高気密高断熱住宅の場合、やはり、開口部の断熱は非常に大事です。開口部の熱ロスを抑える事が快適な住空間への配慮にもなりますし、地球環境にも優しい住宅になります。因みに、ペアグラスでの、遮熱とは夏季に日射熱が入るのを防ぐ事で、断熱とは冬季に熱が逃げるのを防ぐ事を意味しています。また、紫外線はサンバランスで82%カットしますが、前述のセキュリティペアグラスも1枚が合わせガラスになっていますので紫外線を99%カットします。
 窓からは光は入れたいですが夏季の熱は入れたくないですし、冬季の、折角温めた熱を逃がしたくはないですよね。また、泥棒などの進入路にもしたくないですから、こういう適材適所の選択が必要だと思います。
 また、1階の玄関引戸も入りました。井桁格子のデザインが綺麗ですね。この玄関引戸も三協立山アルミの【彩樹】という商品で、当然、ドライ【高気密高断熱】仕様です。断熱性はH-3等級【K-3】です。キーもディンプルキーの高性能シリンダーになっていて防犯性を向上させています。写真では解り辛いですが、ガラスは和紙模様のペアグラスになっています。


サッシの障子
サッシの障子

セキュリティペヤグラス
セキュリティペヤグラス

エコガラス
エコガラス

高気密高断熱玄関引戸
高気密高断熱玄関引戸


 07年9月7日〜11日:フロント部分ゲート組作業 

 本体の木構造がほぼ固まりましたので、本日から道路側のゲート組み作業です。このゲートは、意匠的な意図が主ですが、S様邸の向かいには、公共のビルがありますので、そこからの直接2階のリビングなどが見えないように考慮して設けました。最終的には建物と同じようにタイルで仕上げますが、道路側や南北の開口部分に三協立山アルミ製のメイクスクリーンを取り付けます。これはアルミの心材に木目をラミネートしたもので、木に見えます。このメイクスクリーンの縦格子を設ける事で、外部からの直接的な視界を遮る事と、一貫したテーマである“和”のイメージを打ち出そうという訳です。また、建物自体は居住スペース確保の為、ほぼ総3階建てで、外観上の出入りが無く、のっぺりとしたイメージになりがちですが、ゲートを設ける事で動きをつけています。仕上がりを楽しみにしていて下さいませ。


フロント部分のゲート組作業
フロント部分のゲート組作業



 07年9月7日:屋根工事【ガルバリュウム瓦棒葺き】 

 本日は屋根工事です。以前にもお話ししましたように今回のS様邸屋根は、勾配が緩い事があり、ガルバリュウムの瓦棒葺きです。大同鋼板鰍フ耐摩カラーを使用しています。色はネオブラックです。通常のブラック色より照りが無く、落ち着いた印象を受けます。また、瓦棒も木の心材を使用するタイプではなく、クリップ式なので見た目にもスッキリとして美しい仕上がりですね。一文字葺きより瓦棒葺きの方が、より“和”のイメージになると思います。破風や鼻隠しは軒天を施工した後の施工になります。


スッキリとした瓦棒葺き
スッキリとした瓦棒葺き

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 07年9月4日・5日:一部壁断熱工事・屋根工事【唐草施工作業】 

 4日に屋上のペントハウスに一部大屋根があたりますので、その取り合い部分の壁に壁の断熱材を施工しました。【写真上:ミラフォーム[ポリスチレンフォームBV]を施したペントハウス壁】今回のS様邸の屋根は、ガルバリュウムの瓦棒葺きになります。【木造3階建てで、屋根勾配が緩い為に瓦やガルバリュウムの一文字葺きは出来ません】屋根の施工は、7日の予定ですが、先行して5日に唐草【鋼製屋根の周辺の役物の事です】といわれる見切りを施工しました。雨が少ないのは有難い事ですが、今年は本当に連日残暑厳しいですね。現場で作業している皆の顔を見るたびに『熱中症には気を付けて水分を十分補給して下さいね』と、声を掛けます。皆、何より身体が資本ですからね…。


屋根との取り合い部分の壁断熱
屋根との取り合い部分の壁断熱

屋根の唐草の施工
屋根の唐草の施工


 07年9月4日:基礎断熱工事 

 今日は基礎立ち上がり部分の断熱材の施工です。今回のS様邸は、木造基礎下部分の殆どが地下室になりますので、基礎断熱も内側に施工します。基礎立ち上がりの外周部分に断熱材をコーキングで張り付けていきます。熱橋も考慮して外周部分に垂直に位置する立ち上がり部分にも一部施工していきます。基礎内側に施工しますので、防蟻性は有りますが断熱性が若干劣るミラポリカフォームではなく、ポリスチレンフォームの50oを施工しています。



基礎立ち上がり部分の断熱
基礎立ち上がり部分の断熱